FC2ブログ

追悼スカンジナビア

Category : アレコレ
20060903130339.jpg沼津から伊豆半島へ続く道の途中に木負という場所があります。
『海上ホテル・スカンジナビア号』は長い間そこにずっと停泊していました。

スウェーデン製のその船はその昔、豪華客船として世界中を航海し、その後沼津の鉄道会社に買い取られ海上ホテルとして生まれ変わりました。
ワタシが子供の頃は、そこはちょっとした特別な場所で大人の観光地という感じの認識だったように思います。記憶が定かではないのですが宿泊者でなくても入れたんだと思う。
船上では、結婚式も行われていたし、プールやボーリング場もあって海の上のプールは子供だった私達にはとてもスペシャルだった。宿泊者でなくても入れた船内の一部はこじんまりとしながらも優雅で豪華で、初めて見た船内のあまりに考えられた造りに驚いた記憶もある。
大人達は夕方から始まるビヤガーデンの生バンドの音楽で踊っていたし、バイキングなんかもやっていて、子供ながらに夏のそこでの夜はとても華やかで活気のある場所でした。

私達も大人になり船の老朽化と共にだんだん訪れる人も減り、何年か前に海上ホテルも閉鎖してしまったけれど、それでもあの海にその船がある事はもう当たり前の風景だったし、道を教えたりする時も「スカンジナビアを過ぎたらその先右だよ」とかって使い方をしていた。

その船を改装し、スウェーデンで新しく海上レストランとしてオープンするという事になり、スカンジナビア号は生まれ故郷へ帰る事になりました。エンジンがないので牽引されての帰国ですが「何十年かぶりの大海原か・・・」と出航のニュースをなんとなく感慨深げに見ていたのですが。

なんと昨日、沈没というショッキングなニュースが。
改修を行う上海へ向かう途中、和歌山の海上で浸水し、あれよあれよと言う間に沈没してしまったとか。

第3の人生に向かう途中だったのにね、とか最後の大航海だったんだろうなぁとか思うと、ちょっと寂れた船の姿に不安の感情が見えた様な気がしたのでなんだか切ないよ・・という話を友人にしたら、「残念だけど、まぁ、海に戻ったのかもね」という様な事を言われた。

・・・・そうか、そうかも。

人も船も、長い航海をするのは同じ。航海の最後をどう迎えるかは自分次第だし、幸せだったかどうかは自分しか分からない。もしかしたらスカンジナビアの最後は、偶然でも安全の確認不足でもなくて彼(彼女?)の意思だったのかもしれないな・・と思ったら、ちょっと救われるような気がしました。

・・・・・船を引き揚げる事は、多分この先ないでしょう。
静かな最後ですね。

Comment

非公開コメント

プロフィール

su-ha

Author:su-ha
お店のHPはこちらから。

カレンダー
07 | 2019/08 | 09
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新の記事
最近のコメント
カテゴリー
リンク
ちょこちょこ行くトコ
カウンター
ブログ内検索
過去ログ